坂東玉三郎×鼓童 AMATERASU 2007.8.4 [歌舞伎]
昨年世田谷パブリック・シアターで公演していたことは知っていたが、すんごーーく観たいってほどでも無かったのとチケット代がそこそこしたのでパスしてしまっていた。
今回、歌舞伎座でかかると聞いて、「んじゃ、3階ででも見てみるか…」と(笑)。
お席は3階13列28番。
実は鼓童の演奏を聴くのは、これで2度目。
2002年にあった"FIFA WORLD CUP KOREA/JAPAN OFFICIAL CONCERT"に出演していたので、エアロスミス目的の私だったのだけれど、一応聴いてはいたのよねぇ~。
あの時にも和太鼓の音は感動的ではあったけど、今回は和楽器の音の響きに定評のある歌舞伎座というだけあって、さすがに素晴らしかった。
有名な神話の世界を太鼓の音と踊りで表現したこの舞台は二部構成。
まずは神々の誕生から荒ぶるスサノオに手を焼いたアマテラスが、天の岩戸に隠れて世界が闇になってしまうまでが一幕目。
岩戸の前では神々が相談し、アメノウズメが面白おかしく踊り始め、思わず岩戸から顔を出してしまったアマテラスは手を引かれて岩戸から出て来て一緒になって踊る…というのが二幕目。
スサノオを演られているのは鼓童の藤本吉利。
隈取のような化粧をしていて、もんのすごーーくコワい(笑)。
荒々しさを表現しているようだけど、この化粧は何だかちょっとヘンじゃあないのか?!
太鼓と青い布をたくみに使って荒ぶる姿を表現していたが、なかなかの演技力でさすがにプロの表現者だと思わせる。
玉三郎のアマテラスはまばゆいばかりの美しさと優美さで、もう溜息ものだった。
金色の布は、まるで生き物のように見える。
ゆったりとした動きは踊りというよりもパフォーマンスを見ているようで、玉三郎の踊りを期待していると、少々物足りなさが残るのではないかと思った。
二幕目に入ってからの、鼓童の演奏が特に良かった。
特に冒頭の団扇太鼓、鐘、木魚(?)のコミカルな演奏には思わず大爆笑。
そして多くの和楽器を聴かせてくれ、これが楽しくて楽しくて…
大太鼓なんてまるで腹筋しているような体勢で打つんだけど、よくぞあんなに苦しそうな姿勢でああも力強く打てるものだよなぁ~と…
どうりで鼓童の殿方は皆さん腹筋が割れているわけだ(笑)。
あれはビリーズ・ブート・キャンプよりもハードだろうなぁ~。
とにかく聴いていてちっとも飽きないし、何よりも楽しくて仕方が無い。
3階席までビンビンとお腹に響く太鼓の音は、「ああ私もやっぱり日本人なんだなぁ~」という自分を思い起こさせてくれるほどに、血湧き肉踊るものだった。
アメノウズメが出て来ると、せっかく上がったテンションがちょっと下がった。
別に彼女が悪いというのではなく、音で興奮していたから、踊りが入ると何だかどっち付かずになってしまうのよねぇ~。
中途半端というか…
うーん。
カテコは3回あったが、このカテコも上演時間に組み込まれていたのには笑った。
玉三郎も鼓童もとても楽しんでいるのがよく分かったし、私自身もアッという間だと思えるほどに楽しめた。
最近よく偶然お会いするShyBoarさんと今回もバッタリと…
楽しい時間を過ごさせて頂いた。
こんばんは~。
なかなか見応え聴き応えがあったようですね。
私もちょっと迷ったんですけど、それほど玉三郎ファンというわけでもないので、見送ってしまいました。
共演が太鼓じゃなくて三味線大合奏とかだったら、きっと行ったと思うんですけどね(笑)。(←太棹大好きなので)
by mami (2007-08-16 23:55)
mami様
こんばんは~。
太鼓の音、私はかなり好きなので楽しめましたよ~。
個人的には踊りとしては今ひとつ物足りなさが残りましたけど…
三味線も最近ではかなり好きになりました。
習いたいくらいです(笑)。
by 愛染かつら (2007-08-17 01:54)