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「刺青奇偶」 2008.4.13 [歌舞伎]

本来ならばお休みだった昨日もお店を開けることになり深夜に帰宅。
今週はめちゃめちゃ忙しかったのもあり、疲れ果ててしまい昼の部のチケットは取っていたものの身体が動かず(苦笑)。
それでも最後の幕だけはどうしても観たいと思い、なんとか「刺青奇偶」だけを観にいって来た。お席は3階10列39番

無理してでも行った甲斐があったと思える舞台だった。
悲しい人情噺ではあるけれど、夫婦愛に涙が溢れ、深い感動を得るこが出来た。

勘三郎の半太郎はまさに本領発揮といった感じで、不器用ながらも男気があるこの人物を見事に表現していた。
熊介に殺意を抱く瞬間のギラリとした目が秀悦。
またすさまじい役への入り込みで、涙を流しての熱演には、こちらまで引き込まれてしまい眼頭が熱くなる。

玉三郎のお仲、薄倖な酌婦を好演。
投げやりな伝法口調でありながらも、決して汚れた女を感じさせない雰囲気を出せるのはさすがだ。
一途に半太郎を想う気持ちが痛々しいほどに伝わってきた。
上背のあまり無い勘三郎に合わせてかなり身体を殺していて、立ち姿もそれはそれは美しかった。

高麗蔵の太郎吉は、あまりに出演時間が短くて「え?!こんだけ?!」とびっくりしてしまった。
ちょっと気の毒なんじゃあないのかなぁーー。

個人的なツボは仁左衛門の鮫の政五郎。
もともと任侠モノが好きなのもあるけれど、もう出て来た時の大きさといい文句なし!
夜の部の弁慶でも声を低く取っていたが、こちらもいつもよりかなり低いトーンでの台詞廻し。
これがまたカッコいいのなんのって…
大親分としての貫録と懐の大きさで、夢に出てきそうな程に惚れた(笑)。
あ~、もう一度観たいなぁーーー。


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