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LORDI 2007.4.11 O-EAST [ROCK]

待ちに待ったフィンランドのモンスター・バンド、LORDIの来日が発表になった時にその日程を見て奈落の底に突き落とされた。
その週は仕事が一年のうちでも一番大変な時期だった。
「ダメだぁ~、行けないよぅ」とガックリと肩を落とした。
が、なんとか自分の立場を生かして頑張ればいけるのではないか…と試行錯誤(ようは職権乱用(笑))。
一応チケットだけは押えておくことにした。
ライヴ当日の直前まで行けるか分からない状態ではあったが、根回しをし、家で出来る仕事は全てして、どうにか開演直前に会場に行くことが出来た。
あああ、良かったよぅ~。
先乗りしていた友人達がフロアの一段上がったところの最前列をキープしておいてくれたので、ステージ上のメンバーもバッチリと見える。
持つべきものは友だねぇ…
ありがたや、ありがたや。

開演直前になり、SEがKISSの"GOD OF THUNDER"になった。
途端に観客が拳を振り上げて歓声をあげる。
場内はなかなかの入りだ。
このSEだけでこれだけの歓声があがるのだし、これは楽しいライヴになりそうだ。

ほぼ7時ジャストにアルバムのオープニングを飾っているSEの"SCG3 Special Report"が聴こえた。
ははは、ここから始まるか(笑)。
と、なると当然次は"Bringing Back The Balls To Rock"だ。
メンバーが登場するやいなや場内はものすごーい歓声を包まれ、後列に居た人がイッキに押し寄せてくる。
うひゃー、動くLORDIだぁ~。
暫しの間、感激に浸る私。
いやーん、ものすごーーーくコワい格好なのに何だか可愛いなぁ~(笑)。
サビの部分ではもちろん場内は大合唱となっている。
ステージのバックドロップは荒涼としたフィンランドの墓地を思わせる絵が掲げてあり、Mr.LORDI以外のメンバーの横にはそれぞれのキャラに合わせた墓標が置かれている。

続いたのはファーストからの"Get Heavy"だ。
この曲となっても会場のテンションは変わらない。
アルバムを聴いていない人も居るかとは思うが、Mr.LORDIの観客の煽りがなかなか上手いので知らない人でも付いていけるようだ。
もちろん彼らの音は、どの曲もキャッチーだということもあるし。
それにしてもMr.LordiはKISSのジーン・シモンズそっくりの煽り方をするねぇー。
両腕をまっすぐ前に伸ばして手をパンパンと叩いて観客からの手拍子を求める姿や、「Let me see your hands」なんていう煽り文句もジーンそのものだ(笑)。

"Who's Your Daddy?"、"Supermonstars(The Anthem Of The Phantoms)"と再びサードに戻る。
ギターのAmen(ミイラ男)は、一番身軽な衣装だということもあるのか、始終飛び跳ねてのプレイ。
ミイラ男のスタイルでレスポールを持っている様は何だかやっぱり可愛い(笑)。

続いたのは"Pet The Destroyer"だ。
日本では発売未定の彼らのセカンドに入っている曲で、私も好きなナンバー。
Mr.LORDIはあのゴツい衣装に何故かエプロン(?)を付け、バケツを手にしている。
そこには血のしたたる肉(の模型)が入っていて、それを食べるフリをしながら唄っている。
コワいんだか、面白いんだか分からないんですけどぅ~。
いや、あのコワいマスクでエプロン付けた姿は、やっぱりカワイイと思ってしまいます(笑)。

"The Kids Who Wanna Play With The Dead"もサードから…
リズムが印象的なナンバーだ。
Amenのギターが的確なリズムを刻んでいる。
フロアには上手前方、下手後方、2階最前列の三箇所にフィンランド国旗がヒラヒラとしている。
この日の為にファンが用意したものなのだろう。

"Blood Red Sandman"。
この曲もセカンドからのキラーチューンだ。
恐ろしいPVがあるので知っている人も多いようで、場内も拳を振り上げて盛り上がっている。
Amenの作るデビル・サインは両手を使ってのもので、それを真似て掲げているファンもいた。

"Biomechanic Man"はファーストからの、アップテンポのハードナンバー。
初めて彼らのアルバムを聴いたのはファーストだったのだが、私は最初このMr.LORDIの痰が絡んだような(失礼)ヴォーカルが好きになれなかった。
もちろん楽曲はキャッチーですぐに好きになったのだけれど…
けれどその痰の絡んだようなガラガラ声が、だんだんと気にならなくなってきていた。
今回、初めてナマで彼のヴォーカルを聴いたが、思っていたほどガラガラ声というのではなかった。
これは私にとっては嬉しい驚きだ。

"Good To Be Bad"の次に続いたのは、私が大好きな"It Snows In Hell"だ。
なんというドラマティックな曲の流れ!
Awa(ゾンビ吸血伯爵夫人)のキーボードが素晴らしかった~。

そしてKITA(宇宙人獣)以外のメンバーが袖に引込んで、いよいよお待ちかねのドラム・ソロだ。
いつもは退屈な(?)ドラム・ソロもこのバンドでは別!
事前にどんなドラム・ソロだかは知っていたのだけれど、いやぁ、本当に楽しかった。
Motley Crue "Girls Girls Girls"
Skid Row " Youth Gone Wild"
Accept"Balls To The Wall"
Deep Purple"Burn"
Kiss"Love Gun"
こんな有名曲からフレーズを抜き出し、ギターのリフに合わせて演奏するという形式にしていて、ドラムに詳しくない人でも十分楽しめるように工夫されているのだ。
プレイ・スタイルもパワフルでパフォーマンスに富んでいて、ものすごーくカッコいい。
かなり太いスティックを使っているように見えたけど、ドラムにはあまり詳しくないので(苦笑)…
よくぞあんな重そうな衣装&マスクを着けてプレイ出来るものだよねぇ。

"The Deadite Girls Gone Wild"の後に続いたのは、"Devil Is A Loser"だ。
背中に羽背負った黒い大きな翼がメカニカルで広がる。
ユーロビジョンでの映像では見たことあるけれど、ナマは迫力が違うっ!
うおーーーーっ、まるで歌舞伎のようだぁ~(歌舞伎の場合はメカニカルではないけど)。
そういえば彼らのステージングを盛り上げる為にライトを下から照らしたりしているスタッフは、みんな黒いマントを着けていて、これも歌舞伎の黒衣のようだ。(ベースのOX(牛ゾンビ)がベースをこの黒衣に叩きつける…なんてパフォーマンスもあった(笑)←オモチャなのでご安心を)
まさか彼らが歌舞伎の黒衣のことまで知っているとは思えないが、こういう細かなところにまでショウを演出してくる辺りが素晴らしい。
ここで本編終了。

スグに「LORDI!LORDI!」のコールがかかる。
暫らくは出て来ないんだろうなぁーと思っていたら、ところがどっこい(笑)。
アッという間にメンバーは登場!
アンコールの1曲目は"They Only Come Out At Night"。

そしていよいよ私が彼らにハマったきっかけの曲、"Would You Love A Monsterman?"だ。
もう場内は興奮の坩堝と化している。
いやぁ、この曲は本当に名曲だよねぇー。
血が騒ぐっていうか…(笑)
キャッチーだし、全員がサビを合唱している様も感動的だ。
今日の観客は実に一体感がある。
WIG WAMの時にも素晴らしい一体感を感じたが、それと似たような感覚だった。
みんながLORDIのパフォーマンスを楽しみ、一緒に唄っている。
なんだか観客みんなで遊園地に行って、お化け屋敷で繰り広げられるショウを楽しんでいるような気持ちになった。
みんなが友達のような…
KISSでのライヴでの楽しみ方に近いようにも思ったが、もっとアットホームな楽しさだ。
この曲で再度メンバーは袖に引込む。

オーラスはもちろん"Hard Rock Hallelujah"。
キーボードのAwaが登場し、プレイを始める。
ところが場内の歓声が少ないという表情をし、腕を組んでプイッと後を向いてしまった(笑)。
うーん、まさに伯爵夫人の気品(?)。
これが何ともいえずに可愛くてエロティック!
なぜだぁーーーーーっ?!(笑)。
大歓声があがるとAwaは満足そうに再度プレイ。
Mr.LORDIはマイクを何度も何度も観客に向け、コーラスを煽る。
それに応える全ての観客。
Mr.Lordiのマイクスタンドが斧の形でクリスマスツリーみたいに光り輝いてる(まるでジーンのアックス・ベースのようだ)。
被っていた帽子を観客に投げ込んでいる。
そしてとうとうライヴは終了。
メンバー全員前に出てきて挨拶。
ピックやスティックも気前良く投げ込み、ファンは争奪戦となっていた。
それにしてもやっぱりLORDIの面々は、礼儀正しいモンスターという印象だ(笑)。
PVで見せるような恐ろしさはちっとも感じない。

どの曲でどのパフォーマンスだったかはすっかり忘れてしまったが(笑)、本当に沢山の小道具を用意して楽しませてくれた。
水が出てくる辺りを考えると本物だと思われるチェーンソーを出してきたり、ドクロの中が赤く光って煙が出てくる小道具を持ちながら唄ったり、手足が切断されたバラバラ人形も持ってきていた。
その度に観客は「うおおおおーっ」と歓声を上げて楽しむことが出来た。
まさにショーマン・シップに溢れたライヴだ。
いや、やはりKISSと同じくライヴというよりはショウなのだろう。
彼らの創り出す音と世界を体感しに行った感覚だ。
こんなに楽しいライヴが観られて本当に幸せだ。
この後に行われた大阪や名古屋では、あまり観客がいなかったと聞いたが、それこそ「勿体無いお化け」が出るって!
ウドーさん、もっと宣伝してあげれば良かったのになぁ~。
残念!


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コメント 12

yukapon

う~~ん、、、やっぱりすんごく楽しかったのね。
また来てくれるかなぁ???
by yukapon (2007-04-22 10:14) 

DAMIEN

うわーーーーーーーーーー!!!!
見たかった、エプロン姿!!!
ホント、楽しそうですねー!!!
また来てくれますように!次回は行きたい!!!
by DAMIEN (2007-04-22 13:29) 

Ikko

>礼儀正しいモンスターという印象だ(笑)。

これには笑いました!
あんなにおどろおどろしいルックスなのに、礼儀正しいというところにフィンランド魂を感じます♪

レポを読んでいるとLORDIのライヴは、本当にKISSのライヴみたいですよね~。
ってKISSも観た事ないですが(^^;)
愛染さんのライヴレポを読んだり、先月見せて頂いたライヴDVDから受けた印象と、LORDIのライヴの印象はとっても近いです。

観客が心の底から楽しめる、ステージと一体になって楽しむ事ができるというのは最高のエンターテイメントショウだと思います!

エプロンをつけたモンスター・・・(笑)
演出に手を抜かないその律儀さが、もしかすると「可愛い」のかもしれないですね。
by Ikko (2007-04-22 16:19) 

Hiro

うぉ~!楽しいライブだったようですね。

Lordiって見慣れてくるとこわいどころか妙に愛嬌があるように思えてきました。(笑)
あの衣装をつけてあれだけちゃんと演奏ができるのも最初はびっくりでした。

大阪、名古屋は少なかったんですか?
もったいな~い!
次回来日の時にはどこの会場ももっと人が集まるといいですね。
by Hiro (2007-04-22 21:41) 

えりこびっち

あぁ~~~!!
最高!!
素晴らしいレポを読ませていただいて、あの日の感動がよみがえってきました!!
なぜかMr.Lordiは全然恐くなかった!
全身から優しさと人柄の温かさがにじみ出ていて、いい人オーラが出まくり。
いろんな小道具出してくるたびに、なんだかほのぼのしてしまって。
Awaちゃん、めちゃくちゃカワイイし~♪

両手を使ったデビルサイン(あれ、デビルサインというのですね!)、私も真似して、ずっとやってました!

大阪は信じられないくらい人が少なくて、「だ、大丈夫か??」って思いましたが、みんな大合唱もして、なんとか盛り上がりました!
今回も素敵なレポ、ありがとうございました~~。
by えりこびっち (2007-04-23 02:05) 

愛染かつら

yukapon様
楽しかったですよー。
KISSファンには特にツボだと思われます(笑)。
近いうちにまた来るよ!と言ってたし、再来日もあると思います~。
by 愛染かつら (2007-04-23 15:26) 

愛染かつら

DAMIEN様
あらあー、DAMIENさんも行けなかったのですねぇー。
可愛かったですよ、エプロン姿…
ライヴが楽しいバンドという点では、私の中ではかなりのランクにアップしています。
もしも次回来日したらぜひ、ぜひっ!
by 愛染かつら (2007-04-23 15:28) 

愛染かつら

Ikko様
そうなんですよ。
あんなに恐ろしい姿して、ものすごーーーく良い人のオーラが出まくっているし、礼儀正しいんですよ(笑)。

今回は会場の問題で、パイロとか使えなかったのですが、本当は使っているみたいだし、ますますKISSに似ています(笑)。

>観客が心の底から楽しめる、ステージと一体になって楽しむ事ができるというのは最高のエンターテイメントショウだと思います!
★そうなんですよ。
まさにエンターティメントなんです。
KISSとLORDIの一番の類似点はそこだと思います。
by 愛染かつら (2007-04-23 15:36) 

愛染かつら

Hiro様
もう、本当に楽しかったんですよ~!

そうそう、まさに彼らには愛嬌があるんですよね。
マスクのせいで顔がでっかいのも可愛く見えてしまうのかも知れません(笑)。
あの衣装であれだけ動くのは本当に大変でしょうねぇー。

>大阪、名古屋は少なかったんですか?
★そうなんですよー。
私も聞いただけの話ですが、名古屋なんて会場の半分も埋まらなかったみたいです。
しかも椅子席のホール…
本当に勿体無いですよね!

興味があるけどルックス的な部分でコワいショウをやるんじゃないかと危惧していた人達も多かったのかなぁー。
大阪、名古屋の人、頑張って会場を埋めてくださーい!(笑)
by 愛染かつら (2007-04-23 15:42) 

愛染かつら

えりこびっち様
大阪でのライヴも音源で楽しみましたが、本当に会場が盛り上がっていますね!
素晴らしいコーラスです!

>全身から優しさと人柄の温かさがにじみ出ていて、いい人オーラが出まくり。
★そうそう、いい人って感じなんですよねぇー。
しかも細かな気配りも出来る人でしたね。

>いろんな小道具出してくるたびに、なんだかほのぼのしてしまって。
★ほのぼのしながらも次は何かとワクワクもしてましたね。

>Awaちゃん、めちゃくちゃカワイイし~♪
★あの顔なのにかわいいっていうのがヘンだけど、そうとしかいいようがないんですよねぇー。

>両手を使ったデビルサイン(あれ、デビルサインというのですね!)、私も真似して、ずっとやってました!
★本当は何というのか私にも分かりません(笑)。
勝手に名付けてしまいました。
だって、あれってデビルのマークでしょう?!
メロイック・サインの両手バージョンって感じですけど、本当はなんと言うのでしょうねぇ。

>大阪は信じられないくらい人が少なくて、「だ、大丈夫か??」って思いましたが、みんな大合唱もして、なんとか盛り上がりました!
★名古屋はもっとヒドい人の入りだったらしい。(T_T)
東京も初日はそれほど埋まっていなかったというし、絶対にプロモーターの宣伝不足な気がします。
by 愛染かつら (2007-04-23 15:47) 

あき

愛染さん、この日はご一緒できて嬉しかったです!
私もライブが始まった時、『ぎゃー、生LORDIだ~(≧▽≦)』と
まずそこに感動してしまいました!
フル装備のモンスター達は、見てるだけでも楽しかったですよね~♪
Would You Love A Monsterman?は、私も思いっきり歌いました!!
本当にこれは名曲ですっ☆
by あき (2007-04-24 23:39) 

愛染かつら

あき様
こちらこそ、一緒に観られて楽しかったです♪
やっぱりあのLORDIの姿を見ると、それだけでテンションが上がりますよね~。
頭がデッカイからなぁーんとなく可愛く見えるし(笑)…

"Would You Love ~"は、ホントーに名曲ですよねっ!
ハレルヤより好き♪(笑)。
by 愛染かつら (2007-04-25 15:29) 

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